フライパンに卵を落として、塩コショウをまぶすも良し。
お好みに合わせて、ソースやケチャップなどの味付けをしても良し。
カリカリにしたベーコンと一緒に焼けば、ベーコンエッグの出来上がり。
簡単にできて、かつバリエーションも豊富な目玉焼きは、誰もが知っている世界共通の料理です。
そんな絶大な人気を誇る目玉焼きが、体に悪い食べ物だという噂を耳にしました。
いままで栄養満点だと思っていた目玉焼きが、実は体に悪いだなんて・・・
目玉焼きが体に悪いとされる理由はなんなのでしょうか。
・目玉焼きが体に悪いって本当?
目玉焼きの原料は、言うまでもなく卵ですよね。
卵といえば『栄養の塊』と呼ばれるほど、栄養価が高い食べ物。
卵は栄養価が高いのに、なぜ、目玉焼きは体に悪いと噂されてしまうのでしょうか。
それは、どうやら卵に含まれているコレステロールが関係しているようです。
コレステロールという言葉は、テレビ番組なんかでもよく耳にする機会がありますよね。
あるいは、血液検査などの結果で聞いたことがある、という方も多いのではないでしょうか。
鶏卵を含む卵類には、そのコレステロールが豊富に含まれています。
卵を食べると血中のコレステロール値が上がってしまい、その結果、体に悪い影響を与えてしまう・・・
つまり、コレステロールが体に悪いから、目玉焼きも体に悪いとされているようです。
たしかに、コレステロールは、これまであまりいい印象ではありませんでした。
ところが近年、その考えは見直されることになります。
以前までは、1日のコレステロールの摂取量は厚生労働省が定める『日本人の食事摂取基準』に記載されていました。
しかし、最新版である2015年版の食事摂取基準には、コレステロールの摂取制限が撤廃されているんです。
どういうことかというと、食事によって摂取したコレステロールは、必ずしも血中コレステロールに影響を与えるわけではないそうです。
だからといって、目玉焼きを際限なく食べてもいいというわけではありませんし、食べても血中のコレステロールの値が上がらないとも限りません。
しかし、今まで考えられていたコレステロールへの悪いイメージは、確実に変化してきているということです。
・コレステロールとは
そもそも、私たちがよく口にしているコレステロールとは、いったい何なのでしょうか。
コレステロールとは脂質の一種で「善玉コレステロール」と、「悪玉コレステロール」の2種類があります。
善玉コレステロールを『HDL』、悪玉コレステロールを『LDL』と呼んだりもしますね。
『悪玉』と付くと、なんだか悪いイメージを抱きそうですが、実はそんなことはなく、
悪玉コレステロールは肝臓に蓄積されたコレステロールを体中に運ぶ役割をしています。
それに対し、善玉コレステロールは、余ったコレステロールを肝臓に戻す役割をもっています。
善玉コレステロールと悪玉コレステロール、この双方の量が均衡を保つことによって、健康を維持しているんです。
ところが、偏った食生活を送っていると、善玉と悪玉のコレステロールのバランスが崩れてしまいます。
一般的には悪玉の方が多くなりがちで、悪玉が多くなると善玉の回収作業が追いつかなくなり、血液中のコレステロールの値が上昇してしまいます。
血液中のコレステロールの値が多くなると血管が固くなったり、狭くなったりするばかりか、血液がドロドロになってしまいます。
その状態が長く続くことで、動脈硬化や高血圧症、腎不全や糖尿病などの、生活習慣病に罹るリスクが高まってしまうのです。
・コレステロールによる生活習慣病を防ぐために
「生活習慣病に罹る」などと怖いことを書きましたが、目玉焼きを食べすぎたからといって、すぐに病に侵されるわけではありません。
コレステロールは先述した通り、個人差こそあるものの、一日のうちに卵を1つや2つ食べても、そこまで気にすることはありません。
それよりも、日常生活を少し改善するだけでコレステロールのバランスは良くなります。
暴飲暴食はしていませんか?
食事の時に常にお腹を満腹にする癖がついてしまうと、内臓がストレスを抱えてしまい、十分な活動ができません。
食事は腹八分目が理想と言われるのは、内蔵へのストレスを軽減するためでもあるんです。
しかし、急に減らすと逆にストレスを感じてしまいますので、そういった心配がある方は、少しづつ食事量を減らすことから始めてみましょう。
魚や大豆、野菜や海藻などを食べると、偏ったコレステロールの値を戻しやすいようです。
おかずに一品、加えてみてはいかがでしょうか。
また、運動不足の方は、有酸素運動をする事で悪玉コレステロール値が下がる効果が期待できるようです。
もちろんその場合は、1度や2度の運動ではダメですよ。
数週間から数か月にかけて行うつもりで、継続して運動することが大切です。
バランスの良い食事と適度な運動を常に心掛けていれば、コレステロールは怖くないのです。
・まとめ
目玉焼きが体に悪いとされる理由の一つには、コレステロールが高いことが挙げられるようですね。
確かに卵を使った料理はコレステロールが高いのですが、それに負けないくらい栄養価も高いんですよ。
今回の記事をまとめます。
①目玉焼きの悪評の原因はコレステロール
②コレステロールは善玉と悪玉のバランスが重要
③バランスの良い食事と、適度な運動でコレステロールも怖くない
気にしないと、いつの間にか上がっているコレステロールの値は気になるものです。
日頃からバランスの良い食事を心掛けると共に、生活に適度な運動を取り入れて、生活習慣病を予防していきましょう。