昔にくらべて、小学生の就寝時間がどんどん遅くなっているようです。
様々な要因が考えられますが、その多くは時代の特徴であり、しかたのないことが多いです。
それでも大切な成長期に充分な睡眠をとらないと心配になりますよね。
小学生に早寝早起きを習慣づけることができるのでしょうか。
この記事では、小学生のお子さんを持つお母さんお父さんへ向けて、
・小学生がなかなか寝れない原因と対策
・なかなか寝ない小学生を早寝早起きさせる秘訣
を紹介します!
・小学生が寝れない原因と対策
まずは、「どうしてお子さんがなかなか寝れないのか」を考え知ることから始めねばなりません。
現代っ子の就寝不足の原因を考えてみます。
お子さんはどのケースに当てはまるのか考えてみましょう。
①不安なことがある
小学生にも悩みや心配事はあります。
なにか不安なことがあったり、言いたいけど言い出せないことがあったりすると、落ち着かず寝付くことも出来ません。
その場合は、隣にいてお子さんが話しかけやすい雰囲気を作り、じっと待ってみましょう。
話せばスッキリして、深い眠りにつくことができます。
②塾や習い事で帰りが遅い
最近は、小学生のうちから塾に通わせることが多いようです。
昼間は学校で夜は塾や習い事、帰りは、22時や遅ければ23時になる子も少なくありません。
それから晩御飯を食べてお風呂に入ればあっという間に日をまたいでしまいます。
人生の資本は健康です。勉強は二の次。
私の個人的な意見にはなってしまいますが、小学生のうちから高いお金をかけて塾へ通わせる必要はないでしょう。
本人に学ぶ意思がなければ尚更です。
お子さんのことを想うなら、発想豊かで人格の基礎を形成するこの時期に、興味のままによく遊ばせ、よく眠らせる方が、余程たくましく才能あふれる人間に育つと思います。
それに受験勉強は、本人さえその気になれば、いつからでも遅くはありませんよ!
③体力が余っている
昔の子どもにくらべて、塾や習い事で忙しい現代の小学生は、外で遊ぶ機会がうんと減ったはず。
それに今はゲームが主な小学生の遊びとなっていますから、体力が余って眠れないのかもしれません。
学校で体育の授業があるとはいえ、小学生の有り余る体力を消化しきることはできませんよね。
ゲームの時間に制限を設けたり、運動系の習い事をさせたりするのが良いでしょう。
④親や兄姉の就寝が寝ないから
共働きが当たり前の時代ですから、親の帰りを待っているとお子さんの就寝時間も当然遅くなってしまいます。
あるいは少し歳の離れたお兄ちゃんやお姉ちゃんがいると、どうしてもつられて遅くまで起きていることが多くなってしまいますよね。
難しい問題です。
お子さんの寝る時間になったら、灯りを少なくしたり、物音や話し声を小さくしたりして、寝やすい環境をつくるしかないでしょう。
また、親や兄姉も少し早く寝るようにした方がいいですね。
⑤ブルーライトを見過ぎ
現代だからこその原因といえば、ブルーライトもその一つでしょう。
スマートフォンやゲーム機から発せられるブルーライトを瞳に浴びせすぎると、交感神経が刺激されて目も頭も冴えてしまい寝むれません。
これは大人にも言えることですが、携帯やPC、ゲーム機を見ている時間を減らすしかありません。
寝る前の3時間はスマホなどを見ないようにしましょう。
⑥お昼寝のし過ぎ
単純にお昼寝をしすぎということはありませんか?
こどもは確かによく眠りますが、眠りすぎればこどもだって夜眠れなくなりますよ。
できるだけ外出させるなど、お昼寝できない環境を用意してみましょう。
⑦夜更かし
携帯ゲームにスマートフォンが普及したいま、こども達を誘惑するものは沢山あります。
私たち大人だって、寝る前についついスマートフォンでネットサーフィンやゲームをしてしまいますよね。
まだ自制心の弱いこどもなら尚更でしょう。
親であるあなたが率先して、スマートフォンをいじらないことが大切です。
それかスマホを使う時間を制限するのもいいでしょう。
・寝ない小学生の寝かし方
①まずは怒らないこと
ご自分の子どもの頃を思い返してみると、やっぱり遅くまで起きていたいという気持ちはあったのではないでしょうか?
そもそも、寝る時間を他人に決められるって、かなり嫌じゃありませんか?
でも子どものためにも早寝早起きがいいに決まっています。
それにまだ幼い子どもに、自分の生活を管理する力はありません。
だから、私たちは毎日「早く寝なさい」と口うるさく言うしかない・・・
しかし、それでは解決しません。
小学生は怒られるほど反抗してしまう時期ですから、逆効果になるだけです。
解決策をご提案するまえに、大前提として、寝る時間を守らないからといって「決して怒ってはいけません」。
②自立度を確認しよう
一口に小学生といっても6歳から12歳までの子がいます。
それに、正確も精神年齢も様々でしょう。
この年頃の子どもたちは、1年間で心身ともに、私達の感覚からは想像もつかないスピードで成長しています。
親にとって子どもは何処まで行こうと子どもですが、知らないところでグングン成長していることも認めてあげなければなりません。
自分の生活をどこまで自分で管理できるのか、すなわち自立度を今一度確認してみることです。
6歳の子に対して、「早く寝ると頭がよくなるよ」と言ってもまったく響きません。
また、12歳の子に、「早く寝ないとお化けが出るぞ!」と脅したりなんかしたら、馬鹿にしていると怒ってしまうでしょう。
このように早寝早起きを習慣化させる秘訣は、お子さんの年齢や自立度によって全く違ってきます。
下手をすれば怒らせてしまうので、しっかりとお子さんの自立度を見極めましょう。
どれくらい自立しているか分かったら、次を参考にして自立度具合に応じて解決策を考えましょう!
・自立度が低い 子どもだまし
つまり嘘をつくのですが、嘘も方便といいます。
「はやく寝ないとおばけがくるよ!」というようなカワイイ脅しをつかって、急いで布団に入らせるという手です。
昔からどんな家庭でも使われる方法ですよね。
たしかに、自立度の低い幼い子には有効な手段でしょう。
ただ、怖がらせてしまうのでちょっとかわいそうですよね。
せっかくの睡眠ですから安心してスヤスヤ眠ってほしいものです。
そこで、脅しではなく「たのしい夢が待っているよ」とか「早く寝るといい子になるよ」というように、ワクワクするような嘘をついてあげましょう!
恐怖で動かすよりもずっといい筈です。
・自立度が低い 明朝に楽しみをつくる
少し成長して物事が分かり始めてくると、子供だましにはのりません。
それどころか子ども扱いされていると感じて、嫌な気分にさせてしまいます。
そうなると、つい「はやく寝なさい」とか「はやく起きなさい」という風に口うるさくなりがちですが、まだまだ自分の生活を管理する力はありません。
決して怒ってはいけませんよ。
「明日の朝ごはんはパンにしよっか」とか、「明日早起きして、卵焼き作ってみる?」という具合に、
明日の朝が楽しみになるようなことを提案してあげると、お子さんは喜んで布団に入るでしょう。
・自立度が普通 情報を与える
だいぶ成長してくると、自分で目標を掲げたり、友達に対する競争心が芽生えてきたりします。
ここまで自立すると、もう親の口車には乗りませんよ。
少し反抗的にもなってきます。しかしそれは紛れもない成長の証。
これまで親に任せていた自分の生活を、自らの意思で決めようとしているのです。
もし、言うことを聞かなくなってきたと感じ悩んでいるなら、それはお門違いというもの。
とはいえ、お子さん自身はその成長を自覚してはいませんから、喜ぶような素振りは見せずそっと見守ってあげることが肝心です。
さて、寝かせる方法ですが、お子さんのコンプレックスや欲望をついてあげるのが良いでしょう。
命令は嫌いますが、情報は喜んで聞き入れます。
「10時までに寝ると身長伸びるんだって!」とか、「夜しっかり寝ると記憶力がよくなるらしいよ」、「勉強は朝やった方が頭良くなるって知ってた?」というふうに、
あくまでも対等な立場から、夜寝ることによるメリットを教えると、進んで早寝早起きをするようになるかもしれません。
・自立度が高い 背中で語る
自立心もここまで強くなると、もはや親の言葉にはあまり力がありません。
これも、成長には必要な時期です。
学校や塾など、親の目の届かないところで多くの言葉に触れ、経験を積み、感動し、落胆し、少しずつ大人に近づいています。
とはいっても小学生。まだまだ親に頼りっきりの生活といっていいでしょう。
言葉で言っても聞かないのなら、行動で教えるしかありません。
率先して早寝早起きに努めることです。
はじめのうちは、何も変わらないかもしれません。
しかし、同じ屋根の下に暮らしている以上、必ず、早く寝ることで優雅な朝を過ごし健康的で爽やかな日々を過ごしている親の姿が目に入ります。
目に入れば、心に響かないはずもなし。
親と同じようにとはいかずとも、自然と本人が意識していなくても、少しずつ早寝早起きが習慣になってゆくものですよ。
・自立度が高い 自己責任と相談
小学生にしてこれほど精神的自立を果たしていれば立派なものです!
あとは、親がその精神的自立を認めてあげることができれば、言葉と言葉による相談ができます。
「もう〇才になったし何時に寝ても勝手だけど、自分で起きてね」と伝えましょう。
決して見放せということではありません。
お子さんを認め信じてあげることが大事なのです。
何時に寝てもいいと言われると、はじめのうちは嬉しくて夜更かしをするかもしれません。
しかし自立心の強い子は、自分の力を認められたことに喜びを見出します。
そしてもっと成長し認められようと早寝早起きに努めることでしょう。
・まとめ
なかなか眠れない小学生の寝かし方と、なかなか寝ない小学生に早寝早起きさせる秘訣をご紹介してきました。
最後にもう一度要点をふりかえってみましょう。
1、子どもが眠れない理由を知り、対応しよう。
2、寝ない子どもを怒ってはいけない。
3、子どもの自立度に応じた解決策をとろう。
親の知らないところで、いつの間にか子どもは成長しています。
その過程で反抗的になることもありますが、それは、自立しようと抗っている証です。
親子といえども、他人であることは事実ですから、成長と共に子どもの生活への介入を緩めていかねばなりません。
睡眠の管理もその一つです。子どもを認め、信じてみることも大切ですよ!