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みょうがの食べ過ぎに関する言い伝えは本当?馬鹿になる?妊婦に悪い?下痢になる?

投稿日:2019年4月7日 更新日:

そうめんや冷麦で食べるのが美味しい「みょうが」

てんぷらに甘酢漬け、サラダ、冷奴にのせて食べるのもイイですよね♪

夏になると、食べる機会も増えるみょうがですが、こんな言い伝えを聞いたことはありませんか?

 

「みょうがを食べ過ぎると馬鹿になる」

あるいは、「妊婦に良くない」とか「下痢になる」だとか・・・みょうがの食べ過ぎには、あまり良くない言い伝えが根強く残っています。

 

みょうがは好き嫌いが割れがちな野菜ですが、私は、みょうが、大好きです!

みょうが大好き派としては、この言い伝えを無視するわけにはいきません。

 

みょうがをより美味しく食べるために、この記事では、

1、「みょうがを食べ過ぎると馬鹿になる」ってホント?

2、「みょうがの食べ過ぎは妊婦に悪い」ってホント?

3、「みょうがを食べ過ぎると下痢になる」ってホント?

という3つの言い伝えの真実を暴いてゆきます!

 

・「みょうがを食べ過ぎると馬鹿になる」ってホント?

結論から言うと、これは迷信です。

 

この言い伝えの出どころは、お釈迦様の弟子であった周利槃特(しゅりはんどく)に関するエピソード。

周利槃特は、お釈迦様の弟子でありながら自分の名前も覚えられない「馬鹿」でした。

それを見かねたお釈迦様が、名札をつけてやりますが、名札をつけていることすら忘れてしまい、結局自分の名前を覚えることはできなかったのです。

その当時、名札のことを名荷といい、「みょうが」と読みました。

このことから、みょうがを食べると馬鹿になると言われるようになったそうです。

 

また、周利槃特の墓に生えた草(みょうが)を、彼に因み、「名荷」の名の字に草冠をのせて「茗荷」と名付けられたそうです。

その草こそが、私たちの食べているみょうがだとされています。

(諸説アリ)

 

 

・「みょうがの食べ過ぎは妊婦に悪い」ってホント?

みょうがの食べ過ぎは妊婦に悪いという俗説にも、確かな証拠はありません。

調べていると、どうやら二つの理由があるようです。

ひとつずつ紐解いてゆきましょう。

 

①苦み成分が栄養吸収を妨げる

1つ目の理由は、「みょうがの持つ苦味成分が栄養吸収を妨げている」というもの。

ところが、みょうがに含まれる成分をみる限り、コレと言って栄養吸収の妨げになるようなものはありません。

 

強いて言えば、ホウレンソウに多く含まれているシュウ酸という成分が、みょうがにも多少含まれています。

シュウ酸は、カルシウムや鉄分の吸収を阻害する成分ですが、みょうが以外の多くの野菜にも含まれており、特別みょうがを取り上げてダメという理由は見当たりません。

それに気になるようであれば、シュウ酸はアクなので、水につけてアク取りをすれば取り除くことができますよ。

 

 

②体温を低下させる

もうひとつの理由は、「みょうがを食べると体温が下がる」というもの。

体温が一度下がるごとに、免疫力は30%下がると言われています。

妊婦の方にとって、体温の一度でも下げるのは避けたいところ。

 

しかし、みょうがに体温を下げるという性質はなく、むしろ体温を上昇させる食べ物として有名ですよね。

みょうがには、「aピネン」という香り成分が含まれています。

この成分は食欲増進や血行促進という効用があり、夏の食欲不振や冷え性の解消に最適な食材です。

また、「ミョウガジアール」という血行促進作用のある辛み成分も含まれており、やはり体温の上昇に強く影響する食材であるといえましょう。

 

 

以上のことから、「みょうがの食べ過ぎが妊婦に悪いということは無い」といえます。

もちろん、みょうがだけでなく他の食べ物をバランスよく食べることが大切です。

 

・「みょうがを食べ過ぎると下痢になる」ってホント?

この俗説も、いまひとつ説得力がありません。

 

野菜の食べ過ぎによる下痢の多くは、不溶性食物繊維の摂りすぎが原因です。

しかし、みょうがには、100gあたり約17.5gしか不溶性食物繊維は含まれていないので、よほど食べ過ぎなければ、これが原因で下痢になるとは考えにくい・・・

 

また、みょうがは基本的には、アレルギーや食中毒になる可能性も低い食材。

ごく稀に、みょうがを生で食べた時に「肝蛭(かんてつ)」という寄生虫が感染することはあり、そうなると腹痛、発熱、下痢などの症状があらわれます。

確かに、大量に食べれば下痢になりますが、常識的な範囲であれば食べ過ぎても下痢にはならないでしょう。

 

・まとめ

みょうがの食べ過ぎに関する三つの言い伝えの真実を解明してきました。

 

もういちど振り返ってみましょう。

1、みょうがを食べ過ぎると馬鹿になるは迷信!

2、みょうがの食べ過ぎは、体温を上げてくれるので妊婦に良い。

3、常識的な範囲であれば、みょうがを食べ過ぎても下痢にはならない!

 

このように、みょうがの食べ過ぎに関する良くない俗説は、どれも事実ではありません。

これで今年も、安心して食べ過ぎを気にせず、みょうがを美味しく食べることができますね!

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