秋から1月頃までと比較的長く美味しい時期が続く里芋。
食物繊維が豊富で低カロリーとヘルシーです。
寒くなると食べたくなってくる人もいると思います。
ところで買ってきた里芋の皮を剥いたら、透明な部分があったなんて経験はありませんか?
私は、買ってきた里芋すべてに透明なところがあり、腐っているんじゃないかと思い、すべて捨ててしまいました(泣)
ところで、透明なところは食べても大丈夫か心配ですよね。
それに、なんで透明なところができるか疑問に思う人もいると思います。
今回は、里芋の透明なところができる原因と食べても大丈夫か調べてまとめてみました。
・透明なところができる原因は?
里芋に透明な部分ができることを水晶現象といいます。
このことから透明なところがある里芋を水晶芋と呼びます。
他にも、透明なところはガリガリと固いことから、ガリ芋とも呼ばれています。
語呂が良いせいかゴリ芋と呼ぶのが一般的。
育てられた畑の状態が良くなかったり、水はけが悪い、低温が続くなどの育つ環境が悪いとゴリ芋ができます。
他にも、収穫時期を過ぎると孫芋の成長が早くなり、子芋に行くはずのデンプンが孫芋に取られてしまい、十分な栄養が吸収できなくなりガリ芋ができてしまうようです。
つまり、十分な栄養が取れない里芋がガリ芋となります。
・透明なところは食べても大丈夫?
結論から言うと透明なところは食べても大丈夫です。
しかし、透明なところは、生の大根みたいにゴリゴリと固く、美味しくないので切り落として料理するのがおススメ。
それが勿体ないと思う人は、ゴリ芋を薄めに切って豚汁などに使うと良いでしょう。
薄く切ることで熱が通りやすくなり、多少は硬さが無くなると思います。
里芋の皮を剥いて出てきた赤い部分が気になる人もいると思います。
赤いところはアントシアニンというポリフェノールの一種が酸化して赤くなったもの。
ですので、赤い部分は食べてもOK。
しかし、固くて熱を通してもゴリゴリしているので切り落として調理しましょう。
他にも皮を剥いて出てきた緑色の部分。
栽培中に日光を浴びたり、明るいところで保存することで、できる葉緑体が緑色の原因。
ですので、緑色の部分は食べるのに何の問題もありません。
・ゴリ芋の見極め方は?
普通の里芋と透明なところがあるゴリ芋は区別できるのでしょうか?
残念ながら、形はほぼ変わらないので見分けがつかないそうです。
実際に、里芋を選別されている方もゴリ芋を見つけるのは難しいようです・・・
ただし、里芋に深い割れ目がある場合は、ゴリ芋の可能性が大。
なので、選ぶときは割れ目が無いものを選ぶと良いかも。
里芋の選び方のコツは、丸くて形の良い物を選ぶこと。
形が良いと皮を剥きやすく調理がしやすいですし、丸みがあるほど良い物とされています。
他にも、しっかりと縞模様(しまもよう)が付いていれば、ちゃんと育った証拠です。
触ってふかふかしている、皮の切り口が赤くなっているものは、傷んでいる可能性が高いので避けましょう。
また、カビ臭いと古くなってきた証拠なので買わないようにして下さい。
ちなみに、新潟県・石川県・埼玉県などの水持ちが良い県で育った里芋は美味しいですよ。
買うときは産地も気にすると良いでしょう。
・保存方法は?ヌルヌルの除き方は?
里芋は寒さに弱いので冷蔵庫で保存はNG
低温障害を起こし傷んでしまいます。
里芋を保存するポイントは、湿気を保つこと。
ですので、濡れた新聞紙で里芋を包み冷暗所で保存するのがおススメです。
これなら、里芋が乾燥するのを防げます。
里芋の状況によりますが、これで1ケ月ほど保存できます。
また、夏で冷暗所が見つからない場合は、冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
(里芋の適温は7~12度で冷蔵庫の野菜室は5~10度とほぼ同じ)
野菜室では、約1週間保存できます。
里芋を調理するときに気になるのがヌメヌメ。
ヌメヌメを取り除く方法として、皮を剥いて水であるのが普通。
しかし、米のとぎ汁で茹でると、よりヌメヌメを取り除くことができます。
とぎ汁に含まれるデンプンがヌメヌメを解消してくれますし、里芋のえぐみと灰汁(あく)を消してくれます。一石二鳥ですね。
・まとめ
里芋に十分な栄養が行き届かないと透明な部分ができます。
透明なところは、食べても大丈夫。
ですが、ゴリゴリとしていて固いので切り落とすと良いでしょう。
美味しい里芋の見分け方は、
・丸くて形が良い物を選ぶ
・縞模様(しまもよう)は栄養がつまっている証拠。
ぜひ、美味しい里芋を見つけて楽しんでくださいね。